今回は、私が実際に公務員(大手企業)で30年以上勤めていた方と面談した際に感じたことを伝えていきます。
面談者の方は、早期退職制度を利用し51歳で大手企業を辞めて2年程違う会社に勤めたのち、弊社に登録面談に来られました。
早期退職をして実際どうだったか?その後の道をどう判断されて進まれたかを話していきたいと思います。
この記事内で早期退職をする上でのメリットデメリット・早期退職をする上で注意する5選それぞれをピックアップしてお伝えしていきますので是非とも最後までご覧ください。
また、早期退職をする上でのマインドなどにも触れて記事を締めくくりたいと思います。
それでは、よろしくお願いいたします。
なぜ今回、求職者の方は早期退職の道を選んだのか?
私が面談した方は、農家の長男で両親の面倒をみるため県外に行くことは出来ないという事情がありました。
某大手企業が出した条件はこのまま仕事を続けるに伴い県外への出張が打診されています。
待遇は課長職から課長職のままのスライドではあったようですが、地元を離れることができない理由から退職を踏み切られました。
私自身もその条件であれば早期退職を選ぶかと思います。
このパターンは早期退職と言う名目の退職勧奨に近いような気もします。
ただ、今回の方は早期退職とともにその大手企業が取引をしている◯◯ルートの再就職支援制度を受けて別の会社へ部長待遇で転職を成功させていました。
早期退職のメリットデメリットは?
一見順調そうに見えた面談者のその後の前に、早期退職のデメリットメリットについて先に考えてみたいと思います。
早期退職のメリットは
早期退職にはいくつかのメリットがあります。ここでは3つのメリットをご紹介します。
1.退職金の上乗せ
今回の方の話では、早期退職のときの退職金の額は、約2,000万円とのことでした。
えっ!!そんなに貰えるの?って言うのが私の率直な感想でした。それだけ頂けるなら中小の会社の定年よりも貰えてるのでは?っと個人的に感じました。この額はあくまで1人から聞いただけなので、みなさまの会社での早期退職の退職金は必ず確認してくださいね!
2.起業や新しい仕事への挑戦
早期退職後の人生をどう生きていくかをしっかりと考えて応募をしたいですよね。定年までその会社で勤め上げようと考えていると、人はなかなか定年後のキャリアについて考えるのを先送りにしてしまいがちです。40代〜50代で将来について考え、上乗せされた退職金という軍資金がある状態で新しいチャレンジをするのは良い機会です。
まだまだ50代は若いです。新しい挑戦をするには全然遅いことはないです。
3.時間の使い方を選択できる
これまで会社員として働いて来たみなさまにとって、早期退職はそれまでの生活を見直す良い機会となります。多少年収は下がってもゆとりのある仕事を選び、家族と過ごす時間や趣味の時間を増やすことも可能です。都市部を離れ、田舎でセカンドライフを計画するのも楽しいですよね。
早期退職のデメリットは
一方で、早期退職のデメリットにも目を向けてみましょう。
こちらも3つでまとめています。
1.50代の転職はかなり時間がかかる
早期退職に応じる世代はだいたいが50代の方です。50代で転職を希望される方は弊社にも多く来社されます。
派遣の就業は誰でもできる仕事が多いですが、体力面で断られたり、会社側が世代交代を考えているときは中々50代の転職がきついときがあります。
今回の求職者の方は早期退職を募集する企業にて新しい職場の斡旋にてすぐに仕事を探すことができましたが、必ずしも自分の経験やスキルに合った企業ばかりではなく、なかなか決まらないということもあります。
50代の転職で6ヶ月から1年ほど就職が決まらない人も中にはいらっしゃいました。
2.年収ダウンの可能性が高い
50代の転職が厳しいという現実があり、結果として年収がダウンするケースが多いと言われています。
早期退職により退職金は大幅に割り増しされますが、トータルでは今の会社にとどまったほうが総収入が多くなるケースも十分ありえますので、転職ができるまでの時間と年収の予測をしっかりと検討することをおすすめします。
3.環境の変化に馴染めないときがある
新しいチャレンジや地方への移住など、変化を楽しめる人にとってはポジティブに作用しますが、そうでない人にとってはストレスになるケースがあります。働く環境も大手企業から中小企業に変わると会社のルールもがらりと変わり慣れるまでに戸惑うこともあります。
早期退職のときに気を付けたいこと5選
メリットデメリットを確認した上で次に早期退職をする上で気を付けておきたいポイントをお伝えします
もし早期退職を検討されているのであれば、以下の5つの項目に配慮が必要です。
1.退職後の生活費を把握しておく
早期退職するということは、それまであった月々にあった収入が一時的に0になる訳です。 いくら退職金の上乗せがあったとしても、じわじわと残高が減っていく不安はかなりのものがあります。
退職金で、住宅ローンなどを一括返済したとしても毎月の生活費はかかってきますので、当然貯めていた貯金もなくなってきます。
そのため、退職する前からどの程度の生活費がかかるのかを、把握しておく必要があります。
特に年金や社会保険等の切り替えや、独立される方は翌年の住民税の納付額等も考慮しておくべきでしょう。
早期退職をする前に生活する上でどのような費用が掛かるのか十分に調べる必要があります。
2.ある程度の貯蓄(生活費)を蓄えておく
早期退職をするときには、最低でも1年間は収入がなくても生活ができる貯蓄額を、蓄えておきましょう。
お金の余裕は心の余裕に繋がりますので、早期退職を検討されている方は、まずは1年分の生活費を確保した上で検討すべきです。
全く貯金がない状態で早期退職してしまうと、その後の生活に焦りが生まれてしまい、間違った判断をしかねないので注意が必要です。
3.退職日までに転職先(やりたいこと)を決める
転職活動は退職後ではなく、企業人として働いているうちから行うようにしましょう。
もちろん規律違反に当たるような行為はできませんが、情報収集等は会社の休憩時間、業務終了後にでも十分行えます。
退職後の不安を少しでもなくすためにも、働いている間に次の転職先ややりたいことを、ある程度決めておく方が無難です。
4.家族にも納得してもらう
既婚者であれば、家族の了承も必要になります。
万が一、早期退職後の転職に失敗してしまうと、ご自身だけではなく家族も路頭に迷うことになります。
独身者と比較して既婚者は背負っている責任とリスクが大きいため、早期退職に関してはより慎重に行動する必要があります。
もちろん、奥様がバリバリに働いていて主夫として生きる権利をもらっていたならば話は全然違ってきますが笑
5.老後資金に関して算段をつけておく
早期退職をしてしまうと毎月の積立金額で目標を達成できない可能性があります。
元々30年かけて老後資金2000万を貯めるなどの計画をしていて早期退職をすることで毎月の投資額がむずかしくなってしまっては元もこもありません。
さらに、早期退職をすれば将来受け取れる年金の受給額も少なくなります。
人生の3大資金には「教育資金」「住宅資金」「老後資金」が挙げられますが、それぞれ必要な時期は決まっています。
ですので、早めの準備が肝心ですね。
大きな資金には、それだけ準備にも時間がかかりますので早期退職をされる方は早めに老後資金に対する準備を行っておきたいですよね。
実際早期退職してどうだったのか?
早期退職のメリットデメリット次いで、早期退職のときに気を付けたいことをお話した上で、冒頭にお伝えしていました求職者の方の話の続きをさせて頂きます。
早期退職後の転職を成功させたその後をお伝えしていきます。
部長待遇で中小の民間企業に就職されていたのですが、1年を経たずに退職をされていました。
退職理由をお聞きすると。。。
わずか1年で、紹介された会社の部署が閉鎖してしまいせっかく紹介頂いた会社にも関わらず、会社都合にて退職することになってしまったとのことです。
その後もスキルを活かした仕事についておられたのですが、半年程で退職。
その会社を退職された理由は、仕事量と待遇に折り合いが付かなかったとのことでした。
その2社を経由されて今回、弊社の比較的どなたでもできる簡単な製造派遣の募集を見て弊社に来られました。
再就職する上でのマインドは?
私がその方と面談をする上で、感じたことは比較的誰でもできる製造ラインの仕事は今まで大手企業でバリバリ仕事をされていた方には勿体ないと率直に感じました。
まだ、50代前半(弊社に来られた段階で53歳)でもありますのでまだまだこれまでのスキルを活かした仕事も出来そうだと思いました。
しかし、その方はもうこれまでの仕事の経験スキルを生かす仕事に未練はなくどんな仕事でも稼げれば良いとおっしゃっておられていました。
しかし、言葉の節々からこれまでやられてきた仕事の武勇伝、実績などを延々とお話されることが面談中も頻繁にあり。。。
おそらく、まだこれまでの経験を活かした仕事をしたい気持ちがあるんだと察しました。
その場で私は、すぐにお仕事を紹介せず一晩考えてもう一度の弊社の仕事に応募を希望するか考えて頂くようにしました。
これまでと違った分野の仕事をするとき
今回の求職者さんは、面談からこれまでのお仕事の経験を捨てたくないと強く感じました。
それならば、まだまだ今のスキルを活かした仕事を活かして欲しいと感じました。
ただ、これまでの仕事に未練が全くなく
・何でもやります
・息子くらいの年齢の言うことも素直に聞きます
・最低手取り18万あれば年金まで生活できます
などなど、今回紹介する仕事の条件に合致していればお仕事紹介をしていました。
人生の着地点を決めておこう
早期退職(50)歳前半でもし仕事を辞めたとしても平均寿命はふえて人生100年時代です。
もう半世紀をどう生きるかを今一度考えていきたいですね。
潤滑な資金があって早期退職をすることでFIREするための資金があれば、仕事をしなくても良いという選択肢もあって、そういう選択肢をもてる方は大変羨ましく思います。
多分、私は早期退職などという道は選べず、きっと死ぬまで働きます。
なので、今の仕事のスキルを最大限高めるとともに時代に求められたニーズを把握していかねばなりません。
そして、豊かに生きるためには何よりも心と体の健康が大事です。
もし今の職場で、心か体のどちらかが壊れそうな現場であれば早期退職という道はありかもしれません。
仕事は(多くを求めなければ)いくらでも選べますが、自分の体は一つしかないため大事にしていきたいですよね。
本日も当ブログをご覧いただきありがとうございます。
それでは、また次回お会いしましょう!
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